Let’s warm up!

目次

1️⃣ 英語はどのようなことばか

A 英語は語順が大切

B 英 語 は 「何 が ど うし た 」 を 文 の 最 初 に 言 う.

C「A は B だ 。」 と A isi B. と の 違 い

D 「愛しています。」とI love you. の違い

2️⃣ 英語の文は何からできているのか

A 語と品詞

B 句・節

1️⃣ 英語はどのようなことばか

英語をくわしく学び始める前に、日本語と英語はどのように違うのかを 知ったうえで、英語の特徴を理解しよう。

A 英語は語順が大切

語順が比較的自由な日本語

はじめに、2 つの日本語の文を見てみよう。

(1)メリーはトムに電話をした。
(2)トムにメリーは電話をした。

(1)と(2)では「メリーは」と「トムに」の順序が違うが、どちらも 伝える内容は同じで、電話をしたのはメリーで、電話をした相手はトム であることを示している。それがわかるのは、「メリーは」の「は」,「トム に 」 の 「に 」 と い う 助 詞 に よ っ て で あ る 。

  日本語では名詞と助詞が1 つの意味のまとまりとなる。そのため、く名 詞+助詞>を正しく使えば、順番を変えても意図した意味を聞き手に伝 えることができる。例えば、「電話をした。トムにメリーは。」としても 意味は通じる。

  このように、日本語は語順をある程度自由に変えることができることばだと言える。

● 語順 で意味が決まる英語

英語はどうだろうか。次の2 つの英語の文を見てみよう。

 (3) Mary called Tom.
(4) Tom called Mary.

(3 ) と (4 ) で は M a r y と T o m の 位 置 が 違 い 。 そ の こ と に よ り 伝 え る 内容が違っている。(3)ではMary がTomに電話をしたのであり、(4)ではTomがMar yに電話をしたのである。Mary とTom の立場は完 全に逆である。

   どうしてこのようなことが起こるのだろうか。英語には日本語のよう な助詞はなく、文中での位置によって、日本語の「~は」や「~に」に 相当する意味を表すからである。(3)や(4)で言うと、called (電話をした)という動詞の前にあるものが 「電話をした人」を、後ろにあるもの が 「電 話 を 受 け た 人 」 を 示 し てい る 。

  このように、語順が意味を決めるので、英語は語順を自由に変えるこ とはできないことばであると言える。

B 英語は 「何がどうした」を文の最初に言う

まずは <主語 +動詞>が来る

英語の語順とはどのようなものだろうか。

文とは、いくつかの単語が並んでまとまりとなり、話し手や書き手の 考えや気持ちなどを述べるものである。英語の文は、「~は」「~が」にあたる主部と 「~する」「~である」にあたる述部から成り、 主部の中心となる語は主語、述部の中心となる語は(述語)動詞である。

  英語では主語の後ろにすぐ動詞を置き、「何がどうした」を最初に述 べるという特徴がある。つまり、<主語+動詞>をまず示すことが英語 の基本ルールである。(3)ではMary が主語、called が動詞であり、こ れにより、まずは「メリーが電話をした」ということが伝わる。その後 に、電話をした相手であるTom が置かれている。

  別の例を見てみよう。 「ジョンは3 月にニューヨ ークに行 った。」 を英語で表す場合,次の文のように、主語のJohn (ジョン)と動詞の went (行った)を最初に述べて、その後ろにto New York (ニューヨ ークへ)やin March (3月に)といった他の語句を並べる。

John went to New York in March.
主語 動詞   

主語 動詞 では。<主語+動詞>の後ろにはどのような要素が来るのだろうか。少しだけ見ておこう。

動詞の表す行為の対象を示す目的語

例えば、She used という<主語+動詞>のまとまりがあるとする。

そのまま意味を取ると「彼女は使った」だが、これでは何を使ったのか わからない。「使う」という行為の対象を示す必要がある。その対象を 目的語といい,動詞の後ろに置く。例えば「彼女はそのペンを使った。」なら。次のようになる。

She used the pen.
主語 動詞 目的語

the penが動詞sued の目的語である。目的語はふつう動詞のすぐ後 ろに置かれる。

どのようなものかを説明する補語

例えば、Myfatheri sという主語+動詞>のまとまりがあるとす る(動詞はbe 動詞のi5)。そのまま意味を取ると「私の父は…だ」だが、 これでは 「私の父」が何だと言いたいのかがわからない。主語の My

father が何であるかを説明する必要がある。その説明をするものが補 語である。例えば「私の父は医者だ。」なら、次のようになる。

My father is a doctor.
主語   動詞  補語

  a doctor が補語である。補語は主語がどのようなものかを説明する 役割を持つ (他に,目的語とイコール (= )の関係になる補語もある。

情報をつけ足す 修 飾 語 句

<主語 +動詞>の後に目的語や補語 が来ることがわかったが、 それだ けでは伝えたい情報が伝えきれないこともある。例えば、「彼女はその ペンを使 った」のが 「昨日」であることを伝えたい,「私の父は医者」だが、「その病院の」医者であることもつけ加えたいなら、それぞれ下 のような英文になる。

She used the pen yesterday.

She used the pen yesterday.
主語 動詞  目的語  修飾詰句
彼女は昨日そのペンを使った。
My father is a doctor at the hospital.
主語    動詞 補語  修飾語句
私の父はその病院の医者です。

ここでのyesterday (昨日)やat the hospital (その病院の)は修飾語句となる。修節語句はなくても英文としては成立するが、 それがあることで伝える内容が具体的になる。

英文を構成する要素と修飾語句

このように、主語・動詞・目的語・補語は英文が成り立つために必要 なもので、文の 「要素」と呼ぶ。修飾語句は英文を組み立てるのに必須 ではないが、具体的な内容を伝えるために使う。言い換えれば、主語・ 動詞 ・目的語 ・補語によって文の骨組みができ、 修飾語句はその骨組みに肉づけをする役割を果たす。 主語

主語S (Subject)
(述語)動詞V (Verb)
目的語O (Object)
補語 C (Complement)
修飾語句M (Modifier)

なお、文の要素と修飾語句は 上記のような記号を使って表されこれらの記号を組み合わせて英文の文型ができる。

C「AはBだ。」とAis B.との違い

「私はカレーライス。」の英語 

  家 族 で レ ス ト ラ ン に 行 っ た 時 に 、 誰 か が 「 私 は ハ ン バ ー グ に し よ う。 」
と言った後に、「私はカレーライス。」と言うよ うな場合がよくある。目本語では 「私はカレーライス。」と言えば言いたいことが伝わるが、英語 では X I am curry-and-rice. と 言 う と 間 違 い に な る 。 こ の 英 文 で は 「私 は カレーライスという食べ物だ」という意味になってしまう。「私はカレーラ イス。」 を正し く英語 で表すには, I’ll have curry-and-rice. (私はカレーラ イスにします。)としなければならない。

「私は幸せだ。」の英語

 「私は幸せだ。」を I am happiness. と言えないのも同じ理由による。
名詞のhappiness (幸せ)を使うと「私は幸せという抽象的な概念だ」と いう意味になってしまう。「私は幸せだ。」という日本語は 「私は幸せな状態 だ」 と い う意 味 だ が、 英 語 では 人 ・
物・事柄の状態を表現する場合,形容詞を使う。「私は幸せだ。」は、happy (幸せな)という形容詞を使ってI am happy. と言わなければならない。

「彼は今東京だ。」の英語

彼は今東京だ。」は He is Tokyonow.と表現できない。「彼は今 東京という都市である」という意味になるからである。「彼は今東京だ。」
は「彼は今東京にいる」という意味なので、場所を表す前置詞in を使 ってHe is ni Tokyo now. と表さなければならない。

以上のように、「AはBだ。」を“Ais B” で表せない場合がある。

以上のように、「AはBだ。」を“Ais B” で表せない場合がある。

D「愛しています。」と1love you.との違い

言わなくてもわかることは言わない日本語

I love you. は「私はあなたを愛しています。」という意味だが、日本語ではふ つう「私は」や「あなたを」を言わなくても意味が通じる。「誰 が」「誰を」がわかっている状況なら「愛しています。」とだけ言えば、 聞き手が適切に情報を補うからである。

言わなくてもわかることを言う英語

ところが、英語では原則として,「誰が」「誰を」「~する」の3 つの要素をすべて示さなければならない。「愛しています。」を文字通り単に x Love .と言っても、「愛」という名詞を言っているだけで、意味は通じない。

日本語と英語の違いがはっきりと表れるのは、主語である。日本語で は 主 語 を 省 略 す る こ と が 多 く 、 特 に 「 私 」 は 省 略 さ れ る 方 が ふ つう で あ る。しかし英語では、主語を必ず言わなければならず、I も省略できな い(ただし、日記文のような特殊な場合は省略されることもある)。

I like spring better than summer.
(私は)夏よりも春が好きだ。

2️⃣ 英語の文は何からできているのか

英語の文を作る最小の単位は 「単語」 で、単語は その意味・役割に応じて「品詞」に分類できる。「2 つ以上の単語のまとまり」が1つの品詞 の役割をすることもある。

A 語と品詞

英 語 の 「 単 語 」 は そ の 意 味 や 文 中 で の 働 き に よ っ て 1 0 種 類 の 「品 詞 」 に分類される。
例えば、次の文の単語の品詞は赤字の通りである。

She saw an interesting movie in the theater yesterday.
代名詞 動詞 冠詞  形容詞   名詞  前置詞 冠詞 名詞    副詞
She  saw  an  interesting  movie  in  the  theater yesterday. 
代名詞 動詞 冠詞 形容詞   名詞 前置詞 冠詞 名詞  副詞

品詞とその働きは次のようにまとめることができる。

品詞働き
動詞(verb)主語の動作や状態を表す。一般動詞とbe 動詞がある。have, go, buy, see, like, be など
助動詞(auxiliary verb) 話し手の判断・考え・意志などを表すために、動詞とともに使う。will, can, may, must など
名詞 (noun)
人や事物などの名を表す。主語・目的語 ・補語になる。
dog, London, sound, future など
冠詞 (article)名詞が不特定のものか特定のものかを表す。a/an (不定冠詞),the (定冠詞)
代名詞 (pronoun) 名詞の代わりをする。I, they, it, this, one tà &
形容詞 (adjective)名詞や代名詞を修飾したり、補語にな ったりする。large, old, happy, many, efw など
副詞 (adverb)主に動詞 ・形容詞 ・他の副詞 ・文全体などを修飾する。today, here, very, suddenly, always など
接続詞 (conjunction) 語 と語,句と ,節とをつなぐand, but, because, ht at, fi など
前置詞 (preposition) 名詞・代名詞・動名詞などの前に置かれて、時・場所・状況な どを表すat , by, ni , on, to, of, for など
間投詞 (interjection)呼びかけ、感情、応答などを表す。ah, oh, ouch, well, hi &t&
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